尿検査
尿は人体の排泄物としては最も容易かつ多量に採取でき、また何の苦痛も不快感も与えずに、繰り返し採取できる検査材料です。尿中の成分の変化は腎疾患だけでなく、他の疾患の診断にも役立つため、現在最も広く(初診時には誰でも)行われている検査です。
今日では試験紙の発達により、迅速にスクリーニング検査が行える為、その価値は高いとされています。
尿定性:自動分析装置 10 項目( PH 、糖、蛋白、潜血など)
尿沈渣:自動分析装置、顕微鏡検査
糞便検査
糞便とは、単純に言えば食べ物の『残りカス』ということになります。食物はまず歯で噛み砕かれ、食道を通って胃に蓄えられます。ここで粥状に変化した食物は十二指腸に少しずつ送られ、胆汁や膵液などの消化酵素により栄養分が取り込みやすい形に分解されます。さらに小腸(空腸→回腸)で栄養分が吸収され、大腸(盲腸→結腸→直腸)で水分が吸収されて便となり排出されます。
糞便は尿と同様、患者さんになんの苦痛も与えず容易に採取できるので、消化管疾患の診断に極めて重要な基礎的検査になります。
糞便検査は 3 つに大別されます。
※肉眼的性状(形状、色調など)
※免疫及び化学的検査(潜血反応など)
※ 顕微鏡的検査(食物残渣、細胞成分など)