初期臨床研修医募集

ごあいさつ

 医学教育とくに卒後初期の臨床教育は、医学・医療の知識と技能の修得はもちろん、広く情緒的、社会医学的にも適切に対応できるような、“人を癒す”ことのできる医師の養成が目的で、それが可能なプログラムでなければならない。また近年の専門分化の著しい医療において若手医師の専門医志向が強くなる中で、専門分化した講座制の大学病院では研修医が体験できる疾患に偏りがあり、また真にプライマリ・ケアを修得するための救急患者が少ないなどの問題点があげられる。
 新医師臨床研修制度において、厚生労働省が目指す高度専門医療に対する学術的興味を持つと共に、プライマリ・ケア、地域医療、僻地医療の重要性を体得できるようなプログラムを、わが鈴鹿中央総合病院が基幹型研修病院となって掲示することができた。一例を挙げるとプライマリ・ケア、高度専門医療として大阪府千里救命救急センターでの研修、地域医療として、保健所や意欲的な開業医での研修等である。
 研修病院の使命を認識して研修医の育成に情熱を傾け、研修医と一緒にスタッフも研鑽していくことが、我々第一線の医療を預かる基幹病院の使命であると考える。平成7年に研修病院の指定を受けて以来、プログラムの改編を繰り返し、臨床研修必須化を機に更に立派なプログラムが、当院研修委員会の手によって作成された。広く全国各地からマッチングシステムで当院での研修に応募していただく研修医の皆さんの期待に必ずや応えられるものと確信する。

プログラムの目的と特長

 21世紀において期待される医師像とは、1)生涯教育を受ける習慣・態度、2)科学的妥当性、探求能力、3)高い倫理観と豊かな人間性、4)社会発展に貢献する使命と責任感、5)自己能力の限界を自覚し他の専門職と連携する能力、6)チーム医療のコーディネーターとしての機能、7)後輩の医師に対し指導できる能力、8)地域の指導的役割を果たす能力などが指摘されています。

 これら8項目を目標として、そのために必要な初期臨床研修の充実を図ります。
 具体的には、2年間のスーパーローテーション方式にて、18ヶ月間の共通カリキュラムと6ヶ月間の選択カリキュラムから構成されます。また約25万人の医療圏を持ち、県下2位の工業出荷額、県下1位の農業粗生産を有し、工業&農業人口の多い鈴鹿市の中核病院としての救急&プライマリ・ケアを重視すると共に、他病院で第3次救急医療の実地訓練(約3ヶ月間)を行い、最終臨床評価を受けることが特徴です。
 当院のプログラムは選択期間が短いように思われるでしょう。しかしながら、初期臨床研修の2年間は、その後おそらく40年は続く医師生活の基礎トレーニングの時期であり、この期間に有意義な経験をすることは、後に何科の医師になっても貴重な基礎体力になると当院は考えています。
 産婦人科と小児科が1ヶ月ずつあることは、お産や小児急性疾患に慣れるため最低限必要な期間と当院では考えています。外科と精神科が必修であることも、全人的な視野で医師教育をするためには必要であると当院は考えているからです。もちろん、必修で期間を設定している限り、当院では研修医に満足いけるような経験・手技の積み重ねができるように、日夜努力を続けています。
 当院の2年間で多くの症例や症候を経験し、またいろいろな手技を学び、医師としての基礎体力を身につけてください。多少ハードな2年間になるかも知れませんが、忙しいだけでなく、研修医室ではいつでも明るい笑顔を見ることができます。楽しく元気な研修医生活を送ることができるよう、病院全体で研修医を支えています。
 当院での2年間の研修を無事終了した時点で、全国のどこに出しても、何科に行っても恥ずかしくない医師が養成されていることを保証します。

〒513-8636
三重県鈴鹿市安塚町字山之花1275番地の53
鈴鹿中央総合病院
事務次長まで
Mail :info@sch.miekosei.or.jp
TEL 059-382-1311(代)

 

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