血液検査室では主に次のような検査を行っています。
【血球算定】
血液中には、赤血球(RBC)、白血球(WBC)、血小板(PLT)等の細胞成分が含まれており、様々な病態に応じてこれらの細胞数が増減します。この血球数を測定するのが血球算定であり、体の状態を最も早期に反映する検査のひとつです。また、貧血を表す指標であるヘモグロビン(Hb)は、赤血球の中に含まれており、全自動血球計算機によって測定することができます。
【凝固検査】
出血時に血小板に次いで血液を凝固させるための物質が凝固因子です。主に肝臓にて産生され肝臓の機能が低下したときや、病的な血管内凝固によって凝固因子が消費されると凝固因子活性が低下します。
【輸血検査】
輸血を行う際、血液型検査、不規則抗体検査、交差適合試験などを行って、供血者血が患者さまに安全に輸血することができる(適合)か否かを調べます。
〈主な血液製剤〉
・血液濃厚液(MAP)出血や貧血の改善に使用
・新鮮凍結血漿(FFP)凝固因子が不足し、出血しやすい時に使用
・濃厚血小板(PC)血小板の減少や機能不全が見られる場合に止血や出血の予防に使用
〈血液製剤への放射線照射〉
GVHD(移植片対宿主病)を防ぐために血液製剤への放射線照射を行っています。
〈輸血後の検査について〉
血液製剤は、日本赤十字血液センターにおいて安全に供給できるとう努力していますが、現在の検査水準の下では、排除できないウイルス等の混入による感染のリスクを有しており、これら輸血による副作用の有無を確認するためにも輸血3ヶ月後に感染症の検査を受けることをお勧めしています。
血液型や血小板機能検査、幹細胞移植のための検査なども行っています。 |